目次
総評
点数:7.6 / 10.0
物足りなさは感じるが値段相応のボリューム。キャラクターらしいパワフルで気持ち良いアクションであり、難易度も歯ごたえがある。同価格帯のアクションの中ではかなりオススメ。
クリア状況
プレイ時間:約2時間30分
全ステージクリア。
ゲーム概要
ステージクリア型の2D横スクロールのパワフルなアクションで、ローカルの2人プレイも可能。2人プレイする相手がいなかったので、本記事では2人プレイの評価に言及しない。
ティンバーマンとクマさんが木こりの仕事から帰っている時、開発にやってきた「Evil Corp」という悪の土木建築会社がクマさんの家族を連れ去ったので、2人で助けに行くというストーリー。
ティンバーマンとクマさんはパンチやブーメラン(斧)投げ、ジャンプ後の叩きつけ、空中でのダッシュパンチ、帽子などで滑空ができる。本職らしく大木を切って橋にしたり、箱を作り出したりもできる。攻略時は鉄箱などを運んで、ボタンを押したり足場にするアクションも多用する。ティンバーマンとクマさんに性能差は無い。
全3ワールド、各5ステージあり、最後の5ステージ目はボスステージである。通常ステージはゴールを目指し、ボスステージでは特殊な勝利条件が設定されている。ステージギミックは押しボタンとゲート、炎や回転ノコギリなど様々。敵は素手やスタンガンを装備した「Evil Corp」作業員で、ドローンや小型のロボも出てくる。
ステージ内にはコインをはじめ、隠し通路にはウサギの入った檻、宝箱、1UP、「TIMBER」の文字なども存在する。コインなどを集めて一定のスコアを獲得もしくは「TIMBER」を揃えることで1UPと体力が全回復する。また、他には中間セーブとしてWi-Fiスポットや、遊んだスコアに応じたコインがもらえるティンバーマンの筐体がある。
レビュー
気持ちの良いアクション
アクションがパワフルで動かしていて気持ちが良い。特にダッシュパンチは移動速度も速いことから、空中の敵を倒しながら障害物の隙間を駆け抜けられる心地よさがある。叩きつけで敵を蹴散らしたり木箱を破壊するのも楽しく、キャラクターらしい力強さが溢れている。ただ、ドラム缶投げは飛距離が短かったり、ブーメランや通常パンチの威力が弱かったりと不満なアクションもある。
キャラクターらしさで言えば、道中のWi-Fiスポットで自撮りしたり、滑空中のシュールさ、雄叫びを上げるところなどのコミカルなところも良い。
ステージ構成と探索
類似する2D横スクロールと比較して、ステージが長めに設計されており、探索できる箇所が多い。ステージ内はゲートで閉じられた正規ルート、ボタンを押すためのルートといった分かれ方に加えて宝箱が隠されたルートが存在する。謎解きとまでは言わないが、ゲートを見てボタンを探しに行ったり、ジャンプで届かない場所があれば足場となる鉄箱を運んできたりと、考えて動かす部分は面白い。仕掛け等によって1ステージが長くなっているものの、道中は探索ルートも散りばめられており、宝箱などを探す楽しさもあるのであまり苦にならない。
探索で獲得できるアイテムが多いことから、ステージの遊びがいも十分である。スコアは1UPだけでなくHPが全回復するため、コイン等を集めるモチベーションがより高まった。最終スコアで計上はされるが、ウサギの入った檻や「TIMBER」などの収集は記録されず収集要素的な楽しみ方は無い点は残念だった。プレイしなければ済む話ではあるものの、ティンバーマンの筐体はコイン入手のためにはある程度遊ぶ必要があり、少し面倒だった。
歯ごたえのある難易度
障害物や敵の配置は難易度の高いものもあるが、プレイヤー側ができるアクションも強く、中間セーブもあるため遊びごたえのある難易度だった。獲得できるアイテムの多さから1UPが頻発し残機がかなり多くなるが、障害物などの足止め要素を直接解決するわけではなく、むしろ何度もリトライしやすくなるため難易度が高いステージも挑戦しやくなった。
作業員について、体力が通常パンチが4発程度だがダッシュパンチや叩きつけでは2発程度である。ダッシュパンチは移動でも多用するため大抵は気にならないが、地上で戦う時は硬くてテンポが悪い印象。ステージ内には作業員複数と強制的に戦う場面もあるが、登場する人数が少ない点は良かった。
その他、雑記
ワールド1はほとんどチュートリアルであるため、全3ワールドは物足りなさを感じたが、割引なしの価格と本作の完成度を考慮すると妥当な価格と考えられる。
木箱の破壊音などは気持ち良いが、SEが重なった時の音量バランスが調整されておらずうるさい時がある。特に電撃トラップは画面内に複数箇所設置されている場面が多く、それらが全て被って聞こえるとかなり耳障りだった。
タイトルからゲーム開始時はワールドとステージを自由に選択できるが、ステージ開始後はワールドに戻ることが出来ず、タイトルから入り直す必要がありやや不便な仕様である。